≪ 相続対策 ≫
◆相続対策は何故必要なのでしょうか?
相続対策というと堅苦しく感じるかもしれません。
大変厄介なことと感じるかもしれません。
ご自身の所有する財産を配偶者やお子さんたちに引き継ぐための準備、あるいは親や配偶者から財産を引き継ぐための準備とお考えください。
相続を争族にしない! 円満な遺産分割!! それが最大の目的です。
相続対策をして残された家族を争い事から守れるのは本人(財産を相続させる人=財産の所有者)だけです。しかも、生前にしかできません。
我が家の財産はこの家と預貯金少々だから争うこともないだろうし、相続対策は必要ないとお考えの方が多いのですが、その家一軒と少々の預貯金をどうやって残された家族の間で公平に分けるかが問題になります。売却して金銭で分けるとなると、今まで住みなれた家が無くなり、配偶者のお住まいが問題になります。また、親の面倒を看ている子がいると、その他の子との公平感をどうやって保つかも問題になります。
そして、対策を考える上で忘れてはならないのが、本人の生活と本人の気持ち、残される家族の生活や気持ちを考えることです。
◆争い事は何故起こるのでしょうか?
相続で揉める理由は様々です。いくつか主だったものを挙げてみたいと思います。
まず第一に、相続人の権利意識の向上が挙げられます。
戦後の民法の改正により、家督相続から平等相続に変わりました。また、戦後の平等教育により相続に限らず男も女も長男も次男も皆平等であるという意識が世の中に浸透してきました。そして、当然の権利として法定相続分による遺産分割を主張する人が多くなってきたのです。
第二に、このような意識の変化が世代によって大きく違うことも挙げられます。親の世代、子の世代、孫の世代で生き方や価値観が大きく違ってきますが、この三世代が相続という同じ土俵に上がることも珍しくありません。
第三に、相続人のローンや教育費の負担が挙げられます。親の相続と住宅ローンや教育費が嵩む時期が重なることは珍しくありません。いざ、相続が発生して相続財産を計算してみると思っていた以上だったなんてこともよくあります。そんな時、少しでももらいたい、少しでも多くもらいたいと考えるようになっても不思議ではありません。
第四に、親との同居・介護の問題があります。親の面倒を看ている子とそうでない子との公平感をどうするかという問題が出てきます。また、介護をした子供などが親の財産を使い込んでいるのではないかと疑われることもありますし、日常の生活の中で財布が一緒になってしまい、立替払いが嵩んでしまったり実際に使い込んでしまったりと様々な問題が出てきます。そんな時に相続が発生してしまうと、争い事へ発展しかねません。
その他、子供の配偶者の存在や雇用不安、年金不安なども挙げられます。
このような様々な要因が絡み合って、今まで仲の良かった家族や兄弟姉妹の争い事へと発展してしまうことが多々あります。
ここに、相続対策(=事前準備)の必要性があるのです。
◆相続対策はどのようにすれば良いのでしょうか?
相続対策を考える上で、以下の手順をガイドラインとすれば良いでしょう。
①本人の生活を考える、本人の気持ちを考える
②残される家族の生活を考える、特に配偶者の生活基盤の確保
③我が家の財産は、どのようなものが幾ら位あるのか確認する
④その財産を推定相続人で公平に分けることができるか、どのように分けられるか
⑤その分け方をして揉めることはないだろうか
⑥①~⑤を受けてどのような準備が必要か考える
⑦③を受けて、相続税はかかるのか、かかるとしたら幾ら位かかるのか
⑧⑦で計算した概算相続税を現金で払えるのか、払えそうもなければどうするか
⑨概算で算出した相続税を減らすことはできるか、その手段はあるのか
以上、①②は相続対策を考える上では基本となる事項ですべての方が対象です。
③~⑥は遺産分割対策といわれるもので、やはりすべての方が対象となります。
⑦~⑨は相続税納税・節税対策といわれるもので、①~⑥にプラスして相続税がかかる方が対象となります。
また、相続対策の手段として代表的なものに次のようなものの活用があります。
遺言書
生命保険
不動産
生前贈与
それ以外にも、普段から家族で相続について話をする、ということも相続対策のひとつと言えるでしょう。